こんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
私の住むヨーロッパの一国スウェーデンではここ一ヶ月くらいで様々なことが起きました。
パリでの無差別事件に加えて、国内でもヘイトクライムが発生し、さらには国境の監視が厳しくなりました。
今のスウェーデンの社会情勢を考える時、漠然とした恐怖に包まれることがあります。
そこでスウェーデンの最近の出来事を少しまとめてみたいと思います。
スウェーデンは移民に非常に寛容な国とされていましたが、それに陰りが見えてきました。
スウェーデンの移民局によるとこの一年間で19万人の難民を受け入れる予定のようで、この国の人口がおよそ1000万人であり、しかも難民の多くがアフリカからくることを考えるとこれが非常事態だということがわかると思います。*1
ヨーロッパの中で見ると純粋な数で受け入れが最も多いのはドイツですが、国民一人当たりで考えるとハンガリーが最も多く、その次にスウェーデンということになるようです。
その結果として移民を依然として受け入れ続ける政府に対しての不満が様々な形で吹き出ました。
(これ以下の事件等は時系列ごちゃごちゃなのであしからず)
・難民受け入れ施設への放火
今年に入って
20箇所ほどの難民受け入れ施設が放火にあいました。
*3その中でも最近のものが私の住んでいる寮の結構近くで起きました。
10月28日の未明のことです。正確な場所等は調べていませんが、たぶん10キロ圏内、下手したら5キロに入ってくるかもしれないくらい近いです。
11月にはいってから似たような放火については特に耳にしていないです。
この一連の事件に関して首相のStefan Löfvenは
「これは私たちが望む母国の姿ではない」とコメントしています。
*4
・小学校でのヘイトクライム
10月22日、スウェーデン南西部のTrollhättan という町の学校で刀物による殺人事件が起きました。
犯人はスターウォーズのダースベーダー卿の仮装をして学校に侵入し(スウェーデンの学校は私の知る限りでは門というものがなく、誰でも簡単に入れます)、有色人種を選んで危害を加え、TA(Teaching Assistant)一名と15歳の生徒一名が殺害されました。
犯人はAnton Lundin Petterssonという21歳男性で、警察の発砲により事件の数時間後に病院で死亡が確認されました。
犯人はFacebook、Youtubeなどからナチスドイツやヒトラーを崇拝するような様子が見て取れたようです。
スウェーデンでは移民は都市の郊外にまとまって住むことが多いです。
このTrollhättanという町もそのような町のひとつだったようです。
*5
・居住許可の見直し
このような悲しい事件もあり、スウェーデン政府(社会民主党、緑の党連立政権)は野党と協力して、10月23日に居住許可のシステムを見直ししました。
・国境管理の強化
またその後
11月11日にスウェーデン政府はドイツ、デンマークから電車、バス、フェリーで入国する人(空路は例外)にパスポートの提示を求めることを決め、
難民にはスウェーデンでの滞在を希望しない限り引き換えしてもらうことにしました。(例えばスウェーデン経由でフィンランドに行きたい人には引き返してもらい、他のルートで行ってもらう)
*7
(これまでスウェーデンはシェンゲン協定のためパスポートなしで国境を自由に行き来することができました)
・警戒レベルの引き上げ
さらには11月13日のパリでの無差別殺人の後、1
1月18日にスウェーデンでは警戒レベルが5段階中の中上から2番目の「
ある人物がテロを行う計画があり、さらにそれを実行に移せる可能性が高い」というものに引き上げられました。
*8さらにはテロ計画の容疑で3年前にスウェーデンに移住してきたイラク人
Moder Mothama Magidが11月19日にスウェーデン北部で保安警察に連行され、ストックホルムにて事情聴取されました。結局は無実ということで保釈されました。
かなりグチャグチャしてしまいましたが、自分の知ってるニュースをできる限りまとめて見ました。
大学の授業でスウェーデン政治システム等についても勉強したので、自分のためにもこれから少しずつまとめていきたいと思います。(その前に言葉について終わらせるつもりです)